投稿日 : 2022年12月26日 最終更新日時 : 2022年12月27日
【コラム】経済活動の本格再開でM&Aはどうなるか
2022年秋頃より感染対策と経済活動の再開の両立の動きが加速しています。コロナ禍で打撃を受けた旅行・宿泊関連企業の業績は厳しいものの、金融市場の動きを見る限り、業績回復を織り込み始めているようにも見られます。M&Aの世界においてもマッチングの円滑化や業績回復を織り込んだM&Aが予想されます。
1.経済活動の本格再開
ウィズコロナの下、経済活動の正常化が進んでいます。2022年10月に水際対策の緩和や全国旅行支援(GoToトラベルの代替)が開始され、感染対策との両立を意識しつつ、経済活動の本格再開に向けた動きが加速しています。
参考:内閣府 https://www5.cao.go.jp/keizai1/keizaitaisaku/keizaitaisaku
2.打撃を受けた業界
コロナ禍で特に打撃を受けたのが生活娯楽関連業界です。例えば宿泊、飲食、旅行、冠婚葬祭、遊園地、映画館などです。
特に飲食、観光関連業界に与える影響は甚大でした。新型コロナが拡大・継続することにより、外出の機会が減少、コロナ禍以前には増加していた外国人旅行者もほぼ皆無となりました。足元では旅行会社の倒産・廃業が増えているとの報道も見受けられます。
3.金融市場
金融市場は少し異なる動きを見せています。
打撃を受けた業界であっても全体として株価は回復傾向です。完全回復にまでは至っていませんが、執筆時点ではコロナ前に近い水準にまで回復しています。
金融市場では経済活動の正常化や業績回復を先回りして織り込み始めているように見受けられます。実際に金融市場が期待するような正常化を達成できるか、来年2023年はアフターコロナに向けた正念場です。
図:旅行代理店及びホテル業界の株価指数
※株価指数:2019/1/4の株価水準を100とした場合の指数。2022/12/16時点
4.M&Aはどうなるか?
株価のない非上場企業においても金融市場は無視できません。金融市場が経済活動の正常化や業績回復を織り込み始めているのであれば、M&Aにおいても同様の動きが生じる傾向にあります。
個々のM&Aごとに状況は異なりますが、全体として見ればM&Aマッチングの円滑化や業績回復を織り込んだM&Aが予想されます。
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