投稿日 : 2023年5月30日 最終更新日時 : 2023年06月13日
【コラム】買収候補先の探し方 – 3種類の方法
企業成長を加速させる上でM&Aは重要な手段として位置付けられています。成長を担う経営者や担当部署にとってM&A候補先の発掘は重要なミッションです。目先に良い候補先があれば苦はないのですが、そのようなケースはレアケースです。そこで買収候補先をどのように探すべきか、多くの企業にとって共通のテーマとなっています。
1.探し方の種類
買収対象の探し方として大きく以下の3種類が挙げられます。
上記2つはアンテナを広げる方法。最下段は候補先に直接打診する方法です。
広告効果
IRでの経営方針説明やマスコミのインタビューなどを通してM&A方針をアピールする方法です。
M&A方針を広く伝えられる点に特徴があります。一方で世間にはM&Aとは関係ない人の方が多く、伝えられる内容や量に限界があります。また、IRやインタビューのそれぞれに主目的がある以上、広告効果は主目的にはなりません。
アドバイザーとの面談
様々な情報ネットワークやインサイトを持つM&Aアドバイザーを活用する方法です。
積極的に動く企業は、M&Aアドバイザーをうまく活用しています。M&Aアドバイザーは独自の情報網を持っているため、M&Aアドバイザーに買収方針を伝えておくと案件情報に触れた場合に紹介・提案してもらえる可能性が高まります。また、M&Aアドバイザーにとっては紹介・提案がビジネスにつながるかも重要です。配慮しながら会話すると機能しやすいでしょう。
ターゲットアプローチ
買収候補先に買い手自身又はM&Aアドバイザーが直接打診し、M&A協議を提案する方法です。
やみくもに打診することは現実的ではないため、買収候補先に関する情報がある程度存在し、候補先の規模や関心度合いの目途がつけられることが前提となります。どのような企業がフィットするか、買収候補先の要件定義も明確にしておく必要があります。物理的・精神的な負担感はやや高めです。
直接打診のメリットはM&Aの可能性をはっきりさせることができる点にあります。特に大企業では限られた期間での成果が求めらます。当該期間内にM&Aの可能性があれば速やかに進め、可能性がほぼゼロならば他の打ち手を検討することが望ましいです。直接打診をすることでどちらに力を入れるべきか判断がつきやすくなります。
2.まとめ
M&Aには運や縁も大いに関係します。だからといって、果報は寝て待てで良いかは別問題です。アンテナを広げつつ、必要に応じて積極的にアプローチするような買収候補先探しの努力を継続することで、良い案件に巡り合える確度を高めることが可能となります。
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