投稿日 : 2024年7月31日 最終更新日時 : 2024年07月25日
【コラム】トップ面談の留意点(譲渡企業視点、売却側視点)
M&Aの重要局面において譲受企業と譲渡企業の経営者が直接面談して会話を行います。会話の場はマネジメントインタビューやトップ面談と呼ばれます。トップ面談を有意義な面談の場とするためにいくつか留意事項があります。
1.トップ面談の留意点(譲渡企業視点)
- 自社に対する客観的理解と客観的説明
自社の強みや将来性を客観的に把握の上、できるだけ具体的に示すことが重要です。
特に譲渡企業やオーナーの主観的な思いに留まらず、客観的な説明ができるとベストです。準備に費やせる時間や労力にもよりますが、企業の立ち位置や成長戦略、財務データなどを駆使して説明できると効果的です。
- 回答の準備
譲受企業からの質問に対して的確に回答するための準備が重要です。トップ面談は貴重な機会のためその場ではっきり回答できないと話がつながらないことがあります。M&A専門家が関与する場合は譲受企業から事前に聞きたいことリスト(質問リスト)を提示いただくよう手配することも多いです。回答に際しては、できるだけ具体的かつ誠実な回答を心掛けることになります。
質問に対し、事実と異なることを答えたり、おおげさに伝えたりすることは、後々トラブルにつながりかねません。
将来に関する事項については、明確な回答が難しいケースもあります。できる/できないとはっきり答えることも考えられますが、「〇〇すれば可能かもしれません」など、前向きに回答すると相手方はM&A意義をより深く検討しやすくなります。
- 一方的に話しすぎない
トップ面談では自社についてより知ってもらいたい気持ちでつい話しぎてしまいがちです。しかしこの結果、相手が質問できないまま終了すれば、結局自社への理解が不十分となってしまいます。双方向の会社、相互理解が重要です。
- 柔軟性の発揮
トップ面談では予期しない話題や課題に直面することがあります。その場合でも慌てず騒がずが重要です。課題に対しては相互協力又は相互調整で解決できることも多く、M&A専門家がいればその場で解消することもあります。問題を大きくせず、冷静に対応する姿勢を示せば譲受企業の信頼を得やすくなります。
- 次のステップの明確化
面談全般に共通です。次のステップについて具体的に説明することで、譲渡企業に対して安心感を与えることができます。M&A専門家がいれば当事者が気にする必要はなく、任せれば大丈夫です。
2.まとめ
トップ面談はM&Aの成否を分ける重要な局面です。面談機会は限られるため、効果的なコミュニケーションを行い双方にとって有意義な場とする必要があります。事前準備をしっかり行った上でトップ面談に挑むことが重要です。ケースバイケースで対応が異なる面もあるため、M&Aアドバイザーから助言やサポートを受けられると更に安心です。
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